弁護士 豊崎寿昌

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2004年05月

2004年05月24日

法科大学院の大風呂敷

という見出しの特集が日経新聞で組まれていました。

ふむふむ、法科大学院出身者の司法試験合格率が7-8割という当初のスローガンは大嘘で、将来合格率は1割台後半に落ちる可能性もあると。

自慢じゃないですが、私が前から言ってるのと同じですよねぇ。

そもそも新司法試験の合格者の予定数が3000人なのに、6000人分もの法科大学院を認可してしまった時点でこのような結論は出ていたわけで、ちょっと計算すれば、合格率が2割前後になることはすぐにわかるはずです。それを、最近まで明確に誰も指摘しなかったというのは一種の詐欺でしょう。

しかし、逆に言えば、司法試験を受けるくらいの方ならそれくらいの予想はつくはず。こんなことで「詐欺だ!」なんて騒いでいるようでは、自分の能力が疑問視されますよ。

あえて私が冷たいことを言うのは、これから増える競争相手を蹴落としておきたい防衛心なのかもしれませんが(笑)、これまでのように法曹資格=安泰という時代はもう来ないのは確かです。お互い、努力するしかないわけですから頑張りましょう。その上で、同業者として仲良く苦楽をともにしていけたらと思います。

弁護士 豊崎 寿昌

(とよさき としあき)

弁護士 豊崎寿昌

  • 東京弁護士会所属
  • 由岐・豊崎・榎本法律事務所(東京・八丁堀1丁目)パートナー

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