弁護士 豊崎寿昌

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若手会員の会費減免

2007年05月29日

若手会員の会費減免

本日、私の所属する東京弁護士会の総会が行われたので行ってきました。

会員5000名近い弁護士会ですが、たぶん出席しているのは200人程度で、委任状を含めて定足数を満たしているのが実態です。まあ大規模会になってしまうと、全会員に当事者意識を持たせるのは事実上困難でしょう。そういう私も、委任状でなく自分が出席したのは久々です。

今回の議案は、定例の予算・決算のほかに、トピックとして、本年9月以降若手会員の会費を減免すること、弁護士会館の建設分担金も減少させるというものです。

その背景は、言わずと知れず、既にマスコミ等でも問題になっている合格者の急増→新人会員の就職難・若手会員の競争激化が予想されることから、若手会員の経済的負担を軽減することが必要だと言うことに尽きます。

実際、弁護士会費ってかなり高いんですね。私のように登録10年を超した会員であると、日弁連通常会費 14,000円、同特別会費 5,600円、東弁会費 18,500円の月額合計38,100円で、ちょっとした学費並みです。

これに対し、登録2年目までの新人は、従来、東弁会費のみ9,500円に減免されており、合計が29,100円でしたが、今回の改正により、東弁会費が5,000円まで軽減され合計が24,600円となりました。

ただ、見ればわかるように、日弁連関係の会費が結構でかいので、こちらに手をつけないと、若手会員の負担の軽減は本質的には図れませんね。

それから、会館の建設分担金は、私のころは、130万円も支払う義務があって、5年目から9年目にかけて、年26万円ずつ分納したわけですが、平成16年度以降の新入会員からは1年ごとに10万円ずつ総額が減らされ、また一律月1万円ずつ支払うことになっていました。

今回は、平成20年度からの新入会員からさらに1年ごとに10万円ずつ減らされ、平成20年度は80万円、21年度は70万円というように減らされていくとのことです。また、月額支払いを1万円から5000円に減らし、若手の経済的負担軽減に配慮したとのこと。

ここでちょっと疑問なのが、月額5000円の支払いだと、平成20年度新入会員は、80万円÷5000円=160回(13年4ヶ月)、平成21年度新入会員は、70万円÷5000円=140回(11年8ヶ月)、平成22年度新入会員は、60万円÷5000円=120回(10年)となって、後年度の会員ほど早く支払が終わってしまうことになります。これって公平感の観点からは疑問があるのでは?と思い、質問してみましたが、誰も納得のいく答えはしてくれませんでした(それどころか「どこが不公平なのかわからない」とまで開き直られた…)。趣旨はわかりますが、どうも方法に乱暴さがある嫌いは否めないため、この議案のみは棄権しました。

日時 :
2007年05月29日 16:46
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コメント

豊崎さんのパソコンは、カイセイと打つと「開成」なのですね。母校愛ですね。(・・・今回の開成により、東弁会費が5,000円まで・・・)

ひとつ下の修習生の話は、本当のことなのですよね。
到底信じられませんけど。
一体、何がしたくて修習生をやっているのでしょう。

投稿者 ウチワくばり : 2007年06月07日 09:58

すいません。くだらない誤植のまま投稿してしまいました(恥ずかしいので直しました)。

投稿者 豊崎寿昌 : 2007年06月10日 17:19

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(とよさき としあき)

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  • 東京弁護士会所属
  • 由岐・豊崎・榎本法律事務所(東京・八丁堀1丁目)パートナー

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