弁護士 豊崎寿昌

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裁判傍聴

2001年09月18日

裁判傍聴

今日の午後は1時30分から5時まで、もう私が3年間もかかわっている刑事事件の公判の証人尋問に費やされました。

この事件、今年の春で被告人質問も終わり、夏ころには判決かな?と思っていたのですが、4月に検察官が転勤で交代すると、突如後任の検察官が方針を変え、もうやらないと言っていた証人の請求を何人も出してきたため、いったいいつ終わるのか見当もつかなくなっています(マスコミでは、遅い裁判の張本人はたいてい弁護人だとして攻撃されることが多いのですが、こんなこともあるのですよ)。

そんなわけで、今日も相変わらず証人尋問をやっていたわけですが、なぜか今日は学生風の傍聴人が何人か来ていて、尋問の間の休憩時間に、「事件番号を教えてもらえるか?」とか「弁護人の名前を教えてくれ」とか質問されました。どうやら大学かなんかの課題で傍聴されていたようで、レポートを書くのに必要なのでしょう。

私自身、東京弁護士会広報委員会の裁判傍聴会の引率者をよく担当するので、一般の方の傍聴は基本的に大歓迎ですが、問題は傍聴時のマナーです(その点、今日来ていた方は非常によいマナーだったと感心しましたが)。

証人尋問をしている最中は、弁護人も検察官も、全精力を傾けて証人の答えのみならず、ちょっとした態度の変化や表情を見逃すまいと集中しています(もちろん、裁判官もです。まあ、時々寝ている裁判官もなきにしもあらずですが)。

その最中に、法廷のドアが開いたり、傍聴席で人の動きがあると、それだけで証人や弁護人の集中力は著しくそがれてしまい、法廷全体の緊迫感も崩れてしまいます。結果、尋問のリズムが崩れてしまうことも多々あります。

ですから、裁判を傍聴される場合、特に証人尋問の途中で法廷に入ろうとする際にはできるだけ音を立てないように、気をつけて入ってきて欲しいです。そして、いったんは言ったら速やかに席に座り、尋問が一段落するまでは席を立ったりしないように願いたいものです。尋問のまっただ中でドアを勢いよく開けて入ってきて法廷の雰囲気を台無しにしておきながら、5分も経つと退屈になって(そりゃ、一つの事件の中のただ一人の証人の尋問の途中から聞いても全く文脈がわからず、退屈でしょうね)、また物音を立てて出ていく、そんな方は正直言って願い下げです。

今までで最悪だったのは、今日のこの刑事事件の半年くらい前の公判の時。

学校の行事かなんかで高校生くらいの生徒さんが大量に裁判所内に押し寄せ、しかも先生の引率もなしに勝手に法廷を物色して回っていたようで、しばらく廊下で騒がしい物音がした後、ドアを開けて何人かの生徒が法廷内をのぞき込んでは結局入らずにドアを閉めると言うことを何回かやった後、突然総勢で傍聴席に全然入りきらないほどの人数の生徒ががやがやと法廷に入ってきたのです。

普通の合議法廷ですから、席数は50程度。関係者も座ってますし、先客の傍聴人も数人いましたので残りは全部あわせても30程度。そこに50人から60人くらいの生徒さんが入ってこようとしたのです。当然、席は全く足らず、生徒さんは法廷の後ろで立ちつくし、ドアは開いたまま。外では入りきれない人たちが中の様子がわからずガヤガヤ。

私の相弁護人が尋問中だったので、さすがに私も怒り心頭に発して、廷吏の方に「何とかしてくださいよ」と頼み、ようやく追い出してもらいましたが、尋問のペースはむちゃくちゃに乱れてしまいました。

こういう無責任な引率だけはおやめ下さいね<学校の先生方

日時 :
2001年09月18日 11:41
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業務日誌 > 司法制度・運用に関する意見

弁護士 豊崎 寿昌

(とよさき としあき)

弁護士 豊崎寿昌

  • 東京弁護士会所属
  • 由岐・豊崎・榎本法律事務所(東京・八丁堀1丁目)パートナー

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