弁護士 豊崎寿昌

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何のための決定か

2006年03月27日

何のための決定か

本日、東京高裁がオウムの松本被告人の刑事事件で、決定で控訴を棄却したそうです。


オウム松本被告の控訴棄却 死刑確定の可能性

刑事訴訟法や刑事訴訟規則は、提出期限までに控訴趣意書が提出されなかった場合、裁判所は「やむを得ない事情」がある時を除いて決定で控訴棄却をしなければならないと定めている。

弁護団は3日以内に異議を申し立てることができる。異議審は、裁判を打ち切った手続きに誤りがないか、決定をした第10刑事部とは別の第11刑事部が非公開で審理する見通しだ。

(1)被告に訴訟能力があるかどうか(2)弁護団の行為を理由に被告から高裁での実質審理を受ける機会を奪う不利益を与える今回の決定は、憲法の保障する「裁判を受ける権利」を侵害しないかどうか――などが争点になるとみられる。

異議が認められれば公判が始まったり、被告の精神状態の治療のために公判停止となったりする可能性がある。退けられた場合、弁護側は最高裁に特別抗告できるが、これが退けられれば、死刑が確定する。一般的には、こうした異議や特別抗告が認められる例は少ない。

2月20日に裁判所の鑑定人が被告人の訴訟能力ありとする鑑定意見を出した時点で、裁判所がこのような結論を出すことは予想されていましたが、腑に落ちないのは、なぜ弁護人が控訴趣意書を出すと言明した日の前日にわざわざこのような決定をするのかです。なにか、あわてて決定を出したかのようないぶかしさが残ります。

何か、弁護人に控訴趣意書を提出されては困るような事情でもあるのでしょうか?正しい判断だという自信があるのなら、提出すると言っているものは受け取ってから、切り捨てればよかったのではないでしょうかね。

日時 :
2006年03月27日 23:52
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(とよさき としあき)

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  • 東京弁護士会所属
  • 由岐・豊崎・榎本法律事務所(東京・八丁堀1丁目)パートナー

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